笑顔の下の本音をさらし、心の奥底の情念をむき出しにし、意のままにならぬ世間をぼやき、たいしたことも無い日常をご報告するブログです。

オーストラリアの青い空
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おーあお

Author:おーあお
1990年より在豪、6年シドニーに住んだ後、メルボルンへ。
嫁は英国人、息子はオージー。そして私は日本人。国籍もバラバラなら思想もバラバラ、何もかもバラバラなまとまりのない家族です。
唯一の共通点は、猫好き♥


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ワーホリの覚醒3色違いのチェリーブロッサムズ5

2012/10/12 17:18|連載小説ワーホリの覚醒3TB:0CM:0
「ワーホリからセレブなんて猿から太閤になった秀吉並じゃないか!」
―と単純に路男磨は喜べなかった。
日本の芸能界を思い浮かべ、正直あの厳しく異常な業界でやっていけるとは思えない。
豪も同じようなものなのだろうか?
それに持病の事もある。
果たしてアンダープレッシャーで、突然発病して、共演の女優を押し倒したりしないだろうか?
カメラの前でレイプなんて弁解の余地が無いではないか。
しかし、やると言った以上やらなければならず、他にやりたいこともできることも無いから、心境的には背水の陣だった。
ただ撮影は2月からで、丁度今撮影中の映画が終わった後になるらしい。
だから路男磨は少しでも腕を上げようと今まで以上に真剣に演技し、英語の発音も毎日クレイグやエマにチェックしてもらっていた。

そんな不安とヤル気の交錯する気分でいるところへ、麗蘭から寮に電話がかかってきた。
「土曜日にまた会いに行っていい?」
相変わらず控えめで可愛らしい聞き方だった…
彼女は目の覚めるような現代風の美人だが、心にはやまとなでしこの古き良き慎ましさを宿している。
路男磨にとって絵に描いたような理想の女性であった。
「も、もちろんさ…」
その声が少し震えた。
路男磨は心に期すものがある。
今週の土曜日に二人は正式に恋人同士となるのである。

馬で広大な草原を走り抜け、「ちょっと休もうか?」と青草の上に彼女を横たえる。
その時に「俳優になるんだ…」とさり気なく伝える。
すると彼女はきっと「ステキ…」と感動してくれるに違いない。
そして愛を語りつつ、服を一枚一枚脱がし「痛くないかい?」「ううん平気…」と青草を処女の鮮血で赤く染め、ドバッと中だしする。

そんなロマンチックな計画が路男磨の頭の中では出来上がっていた。

800px-Mittagong_railway_station_platform_2_south.jpg
土曜の朝10時、路男磨はミタゴン駅のプラットホームで麗蘭待っていた。
空は二人の記念となるべき日を祝福するかのように快晴だった。
胸がドキドキしている。
今度は外人のように思いっきり抱きしめてキスするつもりだった。
それが前回別れ際、口紅だらけの顔にキスしてくれた彼女への礼儀であると思っていた。
4両連結の列車がホームに入ってきてドアが開いた。
路男磨は大仰に両腕を開いて待ち構えた。
しかし、誰一人として降りてこない。
「ん…??」
路男磨は列車沿いに走り、窓越しにざっと中を見回したが麗蘭らしい女性は見あたらなかった。
そうしている内にドアは閉まり、乗降客の無いまま列車は南へ去っていった。
〈何かあったのか!?〉
電話で話したのは三日前である。
忘れているとは思えないし、まして彼女がすっぽかすなんて考えられない事だった。
〈事故!?〉
心配になった路男磨は電話をかけようとして、彼女のマンションの電話番号を知らない事に気づいた。
彼は公衆電話の下にあった電話帳で麗蘭の名前を調べたが載っていない。
「そうだ、アスオなら…」
彼はズッキーニファームまで全力で駆けた。
何か嫌な予感が胸をかすめていた。
〈ただの寝坊であってくれ―〉
と息を切らせながら祈っていた。


「おい出ないぞ…」
アスオは受話器を路男磨の耳につけた。
もう20回以上は鳴っている。
しかし麗蘭は出ない。
「やっぱり何かあったんだ―」
蒼白に強張った顔で路男磨はいった。
「中で寝ちまったんじゃねえの?」
と暢気にアスオは受話器を置いた。
確かにその可能性はある。
だが麗蘭に限ってそれは無いと路男磨は確信していたし、第一列車の中に彼女はいなかったではないか。
「俺、今日でここ終わりなんだ。明日シドニーに戻ったら行ってみてやるよ」
やはり内心アスオも何かあったと思っているようだった。
「シドニーに帰るのか?」
「あたりまえだ。もうズッキーニは見るのもやだね」
「友達とか出来なかったのか?」
「一人も…あんなシャドウピッキングやってるような奴らとマトモに付き合えるか―」
アスオ曰く、農場には韓国人もいて、その中には夜寝る前に手をせかせかと動かし、より多くのズッキーニを千切る為のイメージトレーニングをしている者もいるのだそうだ。
「なるほど、そりゃ引くわな。で、帰ってどうする?」
「決まってるじゃねえか、パツ金ゲットよ、その為に俺は来たんだぜぇ!」
と叫び、アスオはほころび破れた麦藁帽子をパッと空に向かって投げた。
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