笑顔の下の本音をさらし、心の奥底の情念をむき出しにし、意のままにならぬ世間をぼやき、たいしたことも無い日常をご報告するブログです。

オーストラリアの青い空
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おーあお

Author:おーあお
1990年より在豪、6年シドニーに住んだ後、メルボルンへ。
嫁は英国人、息子はオージー。そして私は日本人。国籍もバラバラなら思想もバラバラ、何もかもバラバラなまとまりのない家族です。
唯一の共通点は、猫好き♥


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ワーホリの覚醒2ミタゴン乗馬学校3

2012/04/21 22:00|連載小説ワーホリの覚醒2TB:0CM:0
窓の外には芝生のグラウンドが広がっていてそこで五人の子供が野球をしている。
オージーの子が野球をしているのを見るのは初めてだった。
「この国でも野球やるのか?」
路男磨は彼らを眺めながらクレイグに聞いた。
「人気は無いがな。クリケットの方が面白いぜ」
と言いつつ、クレイグはもう窓から飛び出していた。
「面白くない…」
と首をふりつつ路男磨も彼に続いて窓から飛び出す。

男が四人に女が一人。
皆若く中高生であろうが一様に背が低かった。
「ヨオッ」
とクレイグが手を上げると、彼らも同じように
「ヨオッ」
と返した。
それだけで、後は名前の交換をしただけだったが、彼らは初対面である事など全く頓着せず、いきなり路男磨にピッチャーをクレイグにバッターをやらせてくれた。
どうやらこれもオージーの「マイトシップ」というものであるらしい。
マイトシップとは基本的には助け合いの意味だが、この拘りの無さもまた豪国民性格の代表的なものといえるだろう。
グローブは二つしかなくその内の一つを左手にはめた。
もう一つはキャッチャーがはめているが他の者は素手で守備についていた。
「飛んできたら手で掴むのかな…」
と思いつつ腕をグルグルと回した後、路男磨は大きくふりかぶり、足を上げたところでとまった。
「おい違うぞ!」
バッターのクレイグはバットを下に垂らしたクリケットの構えをしていた。
「こうだよ!」
と路男磨は野球のバッターの構えをして見せたが、クレイグは構えを変えなかった。
ま、いいか…と思い再び足を大きく上げど真ん中に直球を投げた。
彼は見事に空振りした。
「ストライク!」
とキャッチャーが大きな声で言う。
当たり前だ。あんなゴルフもどきの構えで打てるはずが無い。
「ストライクトゥー!」
次も空振り。
「ストライクスリー!」
だがクレイグは依然バットを構えていた。
「おい、バッターアウトだよ」
と言うと、
「何言ってんだよ。当たるまでだ」
と真面目な顔でいう。
他の連中も
「そうだ、当たるまでだ」
と当然の如く主張した。
どうやらクリケットのルールとごっちゃになっているようだが、説明するのが面倒くさいので路男磨はそのまま投げ続けた―
「ストライクフォー」
「ストライクファイブ」
「ストライクシックス…」
と思った球はクレイグにクリーンヒットされた。
背も高く元々パワーはあるから打球はライナーで校舎の方へぐんぐんと伸びていく。
その先には窓ガラスがあった。
「シーット!」
クレイグが叫んだとき、その窓ガラスががらりと開いて中にいた女の子がパシッと素手でそのボールを掴んだ。

その女の子は、ひらりと窓から飛び降りるとボールを持って歩いてきた。
今起きたばかりなのだろうか、ブルーネットのカーリーヘアはボサボサにはねていた。
白人だが肌の色は小麦色に近く、顔は可愛いが生意気そうな雰囲気がある。
彼女は路男磨の前で足を止めた。
「サンキュウ」
路男磨がグローブを差し出す。
「どういたしましてぇぇ~」
彼女はそう叫ぶと、ボールを遠くへ向かって思いっきり投げ、
「きゃははははははは」
と狂ったように笑った。
「ビーッチ…」
数名が呆れたような声を漏らす。
彼女は下は粗末なジョッパーズ、上はポケットのいっぱいついたデニムジャンパーを羽織っていた。
そのヨレヨレのジョッパーズの臍の下のところに大きな穴があいていて赤いパンツが覗いているのだが彼女には全然気にならないようだった。
そして笑い止むと
「ねえ、ヤビー釣りに行かない?」
とボサボサのカーリーヘアーを掻き揚げながら唐突に言った。
「行かねえよ、次はクリケットするんだ」
クレイグが言い、他の者も頷いた。
「なによ、美味しいヤビー食べたくないの?」
「食わねえよ、そんなゲテモン」
クレイグが五月蝿そうに言う。
「何だヤビーって?」
路男磨は興味を持って聞いた。
彼女の白人にしては細めの茶色い目が路男磨に向けられた。
「川にいるロブスターみたいなものよ」
と彼女は答えた。
〈ザリガニの事か…〉
小学生の頃ザリガニを釣ったことはあるが食ったことは無い。
「旨いのか?」
「スーパー!」
女の子は白い歯をニッと見せていった。
前歯がややスキッ歯であった。
「俺、行きたい―」
クリケットよりは面白そうであった。
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