笑顔の下の本音をさらし、心の奥底の情念をむき出しにし、意のままにならぬ世間をぼやき、たいしたことも無い日常をご報告するブログです。

オーストラリアの青い空
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おーあお

Author:おーあお
1990年より在豪、6年シドニーに住んだ後、メルボルンへ。
嫁は英国人、息子はオージー。そして私は日本人。国籍もバラバラなら思想もバラバラ、何もかもバラバラなまとまりのない家族です。
唯一の共通点は、猫好き♥


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ワーホリの覚醒2ミタゴン乗馬学校1

2012/04/07 18:00|連載小説ワーホリの覚醒2TB:1CM:0
路男磨とクレイグは大きな銀杏の木の下に立っていた。
目の前には平屋レンガ造りの校舎が広大な敷地に建っている。
その校舎の横にはバスケットボールコート、テニスコート、15Mほどのプールも備わっていて、その先には十分サッカーが出来るだけの芝生のグラウンドが広がっている。
想像していたよりずっと立派な施設だが、回りには馬のいななきも聞こえなければ気配すら感じられない。
〈ホントにここかな?〉
と路男磨が疑っていると、クレイグがメインエントランスと思われるダブルのガラスドアをドンドンと叩き大声で「ハローォ」と叫んだ。
だが中からは何の応答も無く、銀杏の木にとまったレインボーロリキートのさえずりが降ってくるだけだった。
IMG_2039.jpg
レインボーロリキート (私撮)

クレイグが、そのガラスドアの取っ手を引っ張ると無用心にも鍵はかかっていない。
「中で待とうぜ」
そう言うと彼はバックパックを抱えて奥へ向かって歩いていった。
路男磨は外で待つべきだとは思ったが、クレイグが一応今日着く事は知らせてあるというのと、田舎ののどかな空気に「ま、いいか」という気になって、彼に続いて中に入った。
広い廊下を少し歩くと、そこは食堂になっていて横長のテーブルを二つ繋ぎ合わせたものが五列並んでいた。
クレイグはそのテーブルの上にドッカとバックパックを置いた。
路男磨も同じように背中に背負っていったナップサックを投げて椅子に腰を掛ける。
すると…
「アア~アア~」
という女性の悲鳴のような音が聞こえた。
「なんだ今のは?」
路男磨とクレイグは顔を見合わせて、聞き耳を立てた。
「アアア~アアア~ン」
今度はさっきよりもはっきりと聞こえた。
拷問されているのか、気持ちいいのか判断のつきかねる声だった。
路男磨とクレイグは目を合わせて頷くと、音の聞こえる奥の方に向かって歩き始めた。
校舎の中は長い廊下が続きその両側に生徒の宿舎となっている大きな部屋があってその先にも小部屋が数部屋続いているようだった。
声はその小部屋から洩れているようで近付けば近付くほど大きくなった。
「おい、ここからだ」
クレイグは声を立てず目でそう言った。
驚いた事にドアが少し開いている。
クレイグはそのドアをゆっくりと指で押して、覗ける分だけの隙間を作った。
「クゥォクゥォ、アイムカミング、アイムカミング」
中から激しい喘ぎ声とかすれた声がはっきりと聞こえてきて、二人は好奇の目をその隙間に忍ばせた。
〈カミング?イクゥ~では無くてクルゥ~なのか?〉
と思いつつ中の様子を伺うと…そこには―老人と若い女が合体していた。
老人の方はベッドの上に座り女の方は騎乗位で腰を激しく動かしている。
その顔は明らかに嬉しそうで、どう見ても拷問ではない。
それはいいのだが、二人はその年齢差に異常なものを感じた。
「親子でやってるぜ...」
クレイグが小声で囁くように言った。
「違うよ。爺と孫だよ」
路男磨にはそうとしか見えなかった。
中の声には全く変化が無いから、どうやら覗かれている事に気付いてないようだ。
「もう行こう…」
クレイグが目で合図し、路男磨も無言で頷いた。
その時―中の声が一段と激しくなり
「アナザースポット、アナザースポット」
と言う声がはっきりと聞こえた。
「アナザースポットって何だ?」
眉間に皺を寄せこれも目で問いかけるとクレイグは自分のケツを指差した。
〈ムムム、これが生の英語と言うやつか。勉強になるなぁ―〉
多少後ろ髪を引かれながら二人は元の食堂に戻った。

奥の声が五月蝿いから食堂の隅に置かれてある古いテレビをつけると週末の朝お決まりのRAGEという歌番組が流れていた。
日本の当時の歌番組のように司会者がいるのではなく、トップ50か100かのミュージックビデオを延々と流すというものだった。
まだ朝早く他に見るものも無いから二人が足をテーブルの上に投げ出して見ているとトップ10に入りインエクセスのスイサイド ブロンドというリズミカルな曲が流れ出した。
この曲、聴いた事あると思って見ているとボーカルの姿がドアップになった。
「え?」
路男磨はクレイグを振り返った。
二人は双子の様に似ていたが、クレイグのほうが色白で細面で鼻がより尖っていた。
「なんだよ」
と言う顔でクレイグは路男磨を見た。
「似てるなお前」
「誰に?」
と彼は意に介さなかった。
どうやら彼は、ホストをしている割に自分の事を男前とは思っていないようだ。

その後もカウントダウンは続きMCハマーのU Can’t Touch Thisが流れ出した時、外に車の止まる音が聞こえ、暫くして買い物袋を両手いっぱいにさげたお婆さんが食堂に入ってきた。
「新入りかい?ちょっと手伝っておくれよ」
彼女はこの寮の家政婦で賄いを担当しているという。
路男磨とクレイグがお婆さんを手伝って、数袋ずつ両手にさげ台所と車の間を往復していると、奥から何食わぬ顔で例の二人が現れた。
老人の方は白髪を梳きつけ、孫娘と思われる方は赤い髪をポニーテールに束ねていた。
二人とも黒髪のアジア人がいる事に少し驚いたようだが目が合うとにっこりとしてくれた。
それはとてもさっきまでハメ狂っていたとは思えない、社交的なスマイルだった。
賄いのお婆さんは、食糧を適当に棚の中や床下にしまうとサッサと帰っていった。
彼女は住み込みでなく通いだそうで、仕事は明日の夕食からであるらしい。
後には覗かれていた二人と覗いていた二人が広い食堂に残った。


豪音楽界の伝説―インエクセス マイケル ハッチェンス
hutch_hair_side-scaled500.jpg

INXS - Suicide Blonde
http://www.youtube.com/watch?v=D8DfcyjZLQ4
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まとめwoネタ速suru 2012/04/07(土) 17:11
路男磨とクレイグは大きな銀杏の木の下に立っていた。目の前には平屋レンガ造りの校舎が広大な敷地に建っている。その校舎の横にはバスケットボールコート、テニスコート、15Mほどの...

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