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オーストラリアの青い空
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おーあお

Author:おーあお
1990年より在豪、6年シドニーに住んだ後、メルボルンへ。
嫁は英国人、息子はオージー。そして私は日本人。国籍もバラバラなら思想もバラバラ、何もかもバラバラなまとまりのない家族です。
唯一の共通点は、猫好き♥


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ワーホリの覚醒―英語学校18

2011/12/16 17:42|連載小説ワーホリの覚醒1TB:0CM:2
「アスオとは?」
「覚えてる?ブルーマウンテンで私と一緒だった子。アッシュリーって言うんだけどあの子の彼氏シドニー大の柔道部なのよ。
そこにアスオは毎日練習に行ってる。彼背は低いけど誰も敵わないんだって」
「そうか、あの重そうなリュックの中身は柔道着だったのか?」
「なんだと思ってたの?」
「強姦七つ道具かと思ってたよ。手錠とかさ…」
そういえばアスオの耳はギョーザであった。
どおりで絞首がうまいはずである。

「ところでさ、レイプマンって間違いなんだろ?」
「そうね。所謂和製英語ってやつかしら、正しくはレイピスト。
あまり口にしたくない単語だけど…」
「そうか…」
路男磨の頭にアスオの馬鹿面が浮かんだ。
だが奴は―馬鹿ではない…。

「この前さ、何が起こったの?」
麗蘭は最も聞きたかった事に触れた。
路男磨は「フーッ」と大きく深呼吸した後、自分の持病である、トゥーレットシンドロームとバイポーラーディスオーダーに似た症状について語った。
「要するに疲れると何を言うか何をするか分からないって事?」
「そう。酷い時はジキルとハイドさ。この前みたいにね」
「やっぱり…病気だったんだ…」
麗蘭は哀れむような表情で路男磨の顔を見上げた。
「そう、一生治らない病気さ」
路男磨はまた紅茶を口に運んだ。
今度はそれほど凍みなかった。
「お医者には相談したの?」
「いや、親は必死に俺が普通だと思い込もうとし、俺にもそう信じるように諭した。つまり世間に隠したかったのさ、俺のために自分達のために…」
「でも…じゃ一生その病気に悩まされて生きていくの?」
「ああ、仕方ない―と今までは思っていた―」
「じゃあ、今からは?」
麗蘭の声が明るくなった。
「利用するのさ。この病気を俺の武器にする!」
そう宣言すると路男磨は勢いよく立ち上がった。
麗蘭は唖然として彼を見つめている。

部屋の奥には例の白いドレスがフープにかかっている。
路男磨はその方を遠くを見るような目で眺めた。
彼女もその方を見た。
「あなたが来てくれたからいい演技ができたわ。次も見に来てくれる?」
路男磨はそれには答えず曖昧な微笑で横を向いた。
「いや、もう二度と見に行かないよ」
あっさりそう言うと彼は部屋のドアを開けた。
「じゃ帰るわ。世話になった。達者でな」
と軽く言って部屋を出る。
「ちょ、ちょっと待ってよ」
麗蘭はその後を慌てて追った。
路男磨はスタスタと階段を降りている。
家は土足だから靴は脱いでいない。
彼はそのまま玄関を出た。
「ちょっと待って!次はいつ会えるの?」
彼女は玄関先で追いつき、彼の肩に手をかけた。
「もう二度と会わないよ。終わりだ」
路男磨は振り向くと、ロボットのように感情の無い声で言い、麗蘭の手を肩から埃でも落とすように払い除けた。
「ちょっと…また発病?」
「いや、しらふさ」
路男磨はポーカーフェイスのまま彼女に背を向けゲートの方に向かう。
「……」
麗蘭は一瞬首をかしげた後裸足で彼を追った。
「何で?理由を聞かせて―」
ゲートを出たところで路男磨は振り向いた。
冷たい風が二人の間を吹きぬける。

「♫Hate everything about you, everything about you, everything about …YOU!♫」

路男磨は当時*大ヒット中のアグリーキッドジョーの曲を真似て歌い、最後のYOUに特に力を入れて麗蘭の顔を人差し指で突き刺すように指した。
そしてくるりと兵隊のように回れ右すると今度は敵陣に突撃するかのごとく全力疾走で坂道を下りフェリー乗り場に向かっていった。
「やっぱり…発病してる…」
麗蘭は小さくなっていく狂人の姿を呆然と見つめていた。
コンクリートの冷たさが裸足の指先から伝わってくるまでにかなりの時間がかかった。


*Everything About You‐Ugly Kid Joe 実は1992年ヒット。面白い歌ですよ。
http://www.youtube.com/watch?v=-sRYp9Q9w_c
Lyrics
http://www.youtube.com/watch?v=iQbBgSEEntU
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Switch-on! #-|2011/12/18(日) 09:19 [ 編集 ]
こんちわ~
Ugly Kid Joe 懐かしいですね!

流行った当時、歌詞を見る事は無かったんやけど
今回、初めて見て笑いましたわi-179

細かい所までは、わかりませんでしたが
こんなに、ストレートな曲やったとは・・・i-237
Melozy #-|2011/12/18(日) 19:14 [ 編集 ]
分かっていただけて嬉しいです!
誰も知らないんじゃ無いかと思ってましたから…。
音楽には詳しくありませんが昔の方が面白い曲が多かった…様に思いますねえ。
それともオヤジになってきている証明でしょうか。
そういや私が中高の頃、明菜やボーイやかかってましたが、私の親は「今の若者は頭がおかしい」とぼやいてました。
私も同じような歳になってその感覚に近付いているのかもしれませんね。
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