笑顔の下の本音をさらし、心の奥底の情念をむき出しにし、意のままにならぬ世間をぼやき、たいしたことも無い日常をご報告するブログです。

オーストラリアの青い空
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おーあお

Author:おーあお
1990年より在豪、6年シドニーに住んだ後、メルボルンへ。
嫁は英国人、息子はオージー。そして私は日本人。国籍もバラバラなら思想もバラバラ、何もかもバラバラなまとまりのない家族です。
唯一の共通点は、猫好き♥


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ワーホリの覚醒―英語学校14

2011/11/18 17:19|連載小説ワーホリの覚醒1TB:0CM:0
「よう!レイプマン!」
学校帰り、後ろから嫌な声が英語でかかってきた。
振り向くとそこにアスオがいた。
満面の笑みをたたえ、いつものように重そうなリュックサックを背負っている。
人の不幸が嬉しくて嬉しくて仕様が無いとその顔には書いてあった。
路男磨は無視して歩き始めた。
「待てよ、初デートで押し倒したレイプマン!」
アスオはさっきよりも大きな声で言った。
「なんだよ、うるさいなあ!」
再び振り向いた路男磨はぞんざいに言った。
今日は月曜日。
学校には来たけれど例の一件もあって真面目に勉強する気など起きず、一日中ボーッとして、今一人ポツポツとセントラルの駅に向かって歩いている所であった。
「スピーク イングリッシュだよ。レイプマン」
アスオはあくまで英語で話しかけてくる。
「シャット アップ」
相手にするのがめんどくさくなって路男磨は大股で歩いた。
「無視するなよレイプマン。今日はレイプマンにいい話を持ってきたんだ。これを聞かないと損するぜレイプマン」
アスオは後ろから銀蝿のように路男磨の両耳を襲い、路男磨の最も忌避したい言葉を連呼した。
「レイプマンレイプマンって言うな!あっち行け!」
路男磨は振り返り、アスオの面前で蝿を追うように手の甲を下から上に払った。
「そんなことしていいのかなレイプマン。みんなに君の本性をばらされてもいいのかなレイプマン」
路男磨は歩みを止めた。
「よし話を聞いてやろう。一体何が言いたいんだ?」
その時アスオの目つきが変わった。
「おい、ちょっとそこのサテンに入ろうぜ」
アスオはがらりと口調を変え辺りを憚る様に言った。

「な、なんだと!?」
路男磨は口に付けたコーヒーを噴出した。
「お前は俺の言いなりになるしか無いんだよ」
「だって未遂だぜ。あんなのニュースになるもんか!」
「それがなるのさ。あの女が類まれな美人だからな。人はあんな美人が襲われたのかと想像して興奮するのさ」
アスオはズルズルと音を立ててコーヒーを啜った。
路男磨の顔は青ざめていた。
「お前だってあの高慢ちきな女の泣き叫ぶ顔が見たいだろ?」
路男磨はそれには答えなかった。
「なあに、ちょっと手伝ってくれて写真撮ってくれるだけでいいんだ。いいか、裏切ったらお前の親も親戚もみんなレイプマンの血族になるんだ。決行は木曜夜、その夜あいつは劇の練習で遅くなる。いいな」
と言い残してアスオは重そうなリュックサックを抱えてカフェを出て行った。
ウエイトレスがレシートを持ってきた。
アスオの分も路男磨が払い、ふらふらとした足取りでそのカフェを出た。

次の日の午後、路男磨は学校を午前中だけで早退しフェリーでモスマンに向かった。
「あいつの言っていたのはここか…」
そこは丘の中腹にある公園であった。
緑の芝生が程よい長さに刈られている。
背の高いユーカリやパームツリー、幹の太いモートンベイフィグが聳えているが比較的丈の低いグリーン ピラー ピトスポラムというヘッジによく使われる木も群生していた。
この木は公園の角の道沿いに壁のように並び、その後ろは昼でも道からは見えにくい。
アスオの指定した場所はそこだった。
路男磨はその辺りをつぶさに検分した。
両辺はヘッジ、その後ろには大きなモートンベイフィッグが枝葉を巨大なマッシュルームのように伸ばして聳えていた。
幹の太さは直径3メートルは優にあるだろう。
つまりこの幹と両辺のヘッジの間は夜は完璧な死角のトライアングルとなるのだ。
しかも公園の道を挟んだ向かい側は敷地の広い豪邸が多いせいで人通りは少ない。
昼間でもそうであるから夜はもっとひっそりして少しくらい音がしてもまず誰も気付かないだろう。
アスオはそこに彼女を引きずり込み、滅茶苦茶に引き裂いて本懐を遂げようというのである。
「俺も変わったなあ…」
路男磨は空に聳えるモートンベイフィッグの巨木を見上げつつ麗蘭の家に向かって歩き始めた。


モートンベイフィッグ(今回はパクリではなく私の撮ったものです) 
IMG_0854.jpg

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